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2019 年度 実施状況報告書

救急領域で活躍できる薬剤師養成のための講習会の開発と評価

研究課題

研究課題/領域番号 17K08937
研究機関近畿大学

研究代表者

井上 知美  近畿大学, 薬学部, 講師 (80581751)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワードICLSコース / 薬剤師 / シミュレーショントレーニング
研究実績の概要

近年の薬剤師業務の多様化により、薬学部教育および薬剤師研修において、患者の病態や治療方針の理解のほかにも、身体所見についての知識や患者の急変時の対応についても知識と技術が必要となりつつある。病院で勤務する医師や看護師は病院内で開催さ入れるICLS(Immediate Cardiac Life Support)コースを受講しているが、コース開催のない病院で勤務している薬剤師や薬局勤務の薬剤師にとっては受講の機会が大変少ないのが現状である。そこで、本研究は急変患者に接する可能性の高い病院・薬局勤務薬剤師が、救急領域においてどのような知識や技術を必要としているかを抽出し救急認定薬剤師養成を見据えた薬剤師に特化したICLSコースの開発と評価を検討することを目的としている。本年度においては対象薬剤師を12名としてICLSコースの開催を計画していたため、必要物品を購入しコース開催をすることができた。また、前年度からのアンケート解析結果を踏まえて、さらにICLSコースの内容に含まれている一次救命処置について技術の定着に有用なマネキンを導入して、その効果とコース開発における検討を実施した。そして、本年度は2回コースを開催、計18名の薬剤師が受講した。また、コース開発にあたり薬剤師業務での必要な救急知識や技術の内容、および理解度を個人が特定されない統計的回答形式のアンケートを病院、薬局に送付した解析結果を日本薬学会にてポスター発表を実施し、研究成果を報告した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度においては対象薬剤師を12名としてICLSコースの開催を計画していたため、必要物品を購入しコース開催をすることができた。そして、本年度は2回コースを開催、計18名の薬剤師が受講した。そのアンケートより、そのコース内容の評価、および受講者の知識や技術の改善度を調査・解析結果を踏まえて、薬剤師に特化したICLSコースの開発内容を解析研究を継続している。
また、ICLSコース内容に含まれている一次救命処置において、手技について評価可能であるマネキンを成人だけでなく、小児のスキル習得についても導入し、その効果とコース開発における検討を実施した。さらに近畿大学薬学部学生の病院・薬局実務実習実施実績のある病院、薬局173施設に、薬剤師業務での必要な救急知識や技術の内容、および理解度を個人が特定されない統計的回答形式のアンケートを送付し、解析結果を日本薬学会にてポスター発表を実施し、研究成果を報告した。

今後の研究の推進方策

医師、看護師を主な対象としているICLSコースから改良した救急領域や災害時に活躍でき薬剤師養成に特化したICLSコースの開発、実施、および評価を実施するためには、多くの受講生のアンケートが必要であるため、今後も実施計画通りに年間受講目標人数36名として、3年間の合計受講人数を100名として講習会を実施する計画をしている。
また、アンケート調査結果から、受講生が求めているスキル習得のための実施内容の追加を検討し、その評価について解析を実施する計画をしている。さらに4年間のアンケート結果を集計・解析し、講習会実施の評価も研究成果として報告する計画をしている。

次年度使用額が生じた理由

研究計画書においては、初年度で購入した研究実施に必須の設備備品であるモニター付き除細動器の購入費用として、200万円計上していたが、研究実施における機能を有するモニター付き除細動器がキャンペーン価格として1155000円で購入が可能となったため、次年度以降に使用額が生じる結果となった。次年度にもコース開催が必要であり、開催にあたり必要な物品購入および報酬謝礼金などに使用する計画をしている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 薬剤師を対象としたICLSコース開催の必要性に関する調査検討2020

    • 著者名/発表者名
      井上知美、石渡俊二、平出敦、窪田愛恵、小竹武
    • 学会等名
      日本薬学会第140年会

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公開日: 2021-01-27  

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