胎児期におけるウイルス感染による薬物依存への影響を評価するため、発達障害モデルとして世界的に用いられている母胎免疫活性化を用い、行動量測定、社会行動テスト、プレパルス抑制試験への影響を解析した。その結果、行動量測定とプレパルス抑制試験において母体免疫活性化による影響が観測されたが、社会行動テストにおいては影響は見られなかった。同様に薬物依存の指標としてよく用いられるコカイン投与による行動感作への影響を調べたが、影響は確認されなかった。また、母胎免疫活性化によるドーパミン系を中心に様々な脳部位における遺伝子発現の変化を網羅的に解析した結果、様々な原因遺伝子を見出すことに成功した。
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