本研究の目的は、脳腫瘍PET検査において4つの画像再構成アルゴリズムOSEM,OSEM+PSF,OSEM+TOFおよびOSEM+PSF+TOFがフラクタル解析に与える影響を明らかにすることであった.全てのアルゴリズムで脳腫瘍の悪性度が高くなるほどフラクタル次元は小さくなり,脳メチオニンPETにてフラクタル解析を用いた悪性度分類の有用性が示唆された。また,IDH1の変異に関した神経膠腫の鑑別のためSUVなどの従来から使用されている定量値と比較したフラクタル解析の有用性を評価した.フラクタル解析は,従来の定量指標では不可能だったIDH1変異に関して,神経膠腫を鑑別できる可能性が示唆された.
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