研究課題/領域番号 |
17K09125
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
疫学・予防医学
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
冨田 哲治 県立広島大学, 地域創生学部, 教授 (60346533)
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研究分担者 |
佐藤 健一 滋賀大学, データサイエンス教育研究センター, 教授 (30284219)
佐藤 裕哉 周南公立大学, 経済経営学部, 教授 (30452626)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 原爆被爆 / 間接被爆 / リスク評価 / 空間統計 |
研究成果の概要 |
放射線被ばくによる健康被害への影響は被ばく線量に基づき評価されている.原爆被爆者における被ばく線量は,実測ではなく被爆状況から算出した初期線量の外部被爆の推定線量である.本研究では,年齢・性別といった背景要因や被曝量が算出されている初期線量の影響では説明できない健康被害リスクから間接被爆の影響を明らかにする.そのために,原爆被爆者の被爆時所在地を位置情報として活用することで,位置毎に定量的なリスク評価が可能なデータ分析法を開発し,原爆被爆者コホートデータに適用することで,背景要因および初期線量では説明できない健康被害リスクの地域差を地図上に可視化し,間接被爆の地域集積性について分析を行った.
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自由記述の分野 |
応用統計学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
原爆被爆によるがん等の疾患による罹患・死亡に関するリスク評価の実態解明への寄与が本研究の社会的意義である.原爆被爆によるリスク評価は,これまで初期線量のみに基づき行われ,線量評価式による推定が難しい2次的な放射線被曝の影響に関する研究はほとんど行われてこなかった.本研究で,被曝線量を用いる代わりに被爆時所在地の情報を用いることで,直接被爆および間接被爆の影響を被爆時所在地毎に定量的に評価した. 直接被爆や年齢・性別背景要因の影響では説明できない健康被害リスクの地理分布が,その形状に特定の関数形を仮定することなく推定したことで,これまでリスク評価が難しかった間接被爆の影響が明らかになった.
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