飼い主口腔内細菌叢とイヌ口腔内細菌叢に関する分析により、飼い主は犬飼育歴のない人と比べ、イヌとの共通細菌が微増する事が分かった。飼い主‐イヌの1ペアでStaphylococcus schleiferiが同定された。飼い主の口腔内細菌叢は犬飼育歴のない人と比較して多様で、飼い主‐イヌ間の細菌伝播が示唆された。本調査においてもイヌ口腔内から人獣共通感染症細菌Bergeyella zoohelcumが検出された。一時的な接触にとどまるアニマルセラピー対象者の口腔内へセラピー犬から細菌伝播が起こる可能性は低いが、免疫力低下者が対象となる点を踏まえ、アニマルセラピーにおいては十分な衛生指導が必要である。
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