心筋梗塞後の組織線維化を特徴とする心室リモデリングの機序を解明するため、タンパク質分解酵素であるカルパインと線維化誘導因子であるtransforming growth factor(TGF)-β1の関係についてラット心筋梗塞モデルを用いて検討した。カルパインは心筋梗塞後早期に心臓血管の平滑筋で活性化しており、TGF-β1の発現を誘導していた。カルパインはTGF-β1の発現を抑制するmiRNA-133aの量を低下させた。以上の結果から、カルパインがmiRNAを調節してTGF-β1を介した組織線維化を誘導するという新しい役割を持つ可能性が示唆された。
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