研究課題
基盤研究(C)
乳幼児の突然死例において,次世代シークエンサーを用いてのゲノムワイドなメチル化解析によりATP10A遺伝子の関連が示唆された.さらに,ゲノムDNAの8遺伝子(ELOVL2, CCDC10, C1orf1, FHL2, ASPA,F5,KLF14,PDE4C)のメチル化部位16個所を解析することにより,±6歳の精度で由来者の年齢推定が可能となった.そしてこれらを一度に解析することが可能なDNAメチル化解析系が確立された.
法医遺伝学
死因の判断が困難な乳幼児の突然死例において,メチル化解析により新たなバイオマーカーとなり得るATP10A遺伝子の関連が示唆され,今後の研究が期待される.また,現場に残された生体試料から由来者の年齢推定が±6歳の精度で可能となり,犯罪捜査において非常に有用な方法が確立された.このように本研究の成果は,即座に法医実務に応用可能なものであり,メチル化解析の応用は今後さらなる発展が期待される.