研究課題
基盤研究(C)
1. VAD DSS腸炎マウス大腸粘膜下層では非古典的インフラマソームが活性化している。2. レチノイン酸受容体(RAR)阻害薬処理したマクロファージ細胞株(RAW264.7)では、非古典的インフラマソーム経路によるパイロトーシスが亢進している。3. 抗IL-1b抗体はVAD DSS腸炎マウスにおける生存率・体重曲線を有意に改善させる。4. 活動期CD患者の血清中ビタミンA濃度は、非活動期CD患者と比較して有意な低下を認めた他、CRPと有意な相関関係を認める。
消化管免疫
VADマウスでは腸炎モデル・感染モデルのいずれにおいても宿主抵抗性が減弱しており、ビタミンAがマクロファージのパイロトーシスに及ぼす影響と炎症性腸疾患の病因・病態に関与している可能性が示唆された。ビタミンAが自然免疫系におけるパイロトーシスに及ぼす影響を明らかにすることで、自己炎症性疾患に対する寛解導入・維持療法への応用や診断・治療効果判定の新規バイオマーカーとなる可能性があるという点で非常に有意義と考えられた。