研究成果の概要 |
胃癌において、トラスツズマブを含む化学療法群24名(T群)と含まない群27名(C群)を比較した。 4名(7.8%)が、薬剤性心筋症(CTRCD)を発症した(T群3名(12.5%) vs C群1名(3.7%))。左室駆出率(LVEF)の治療前からの変化量は、T群で有意に低下した(T群-6.0% vs C群1.5%, P=0.001)。T群においてCTRCD発症群では、治療前に心疾患の既往があり、左室内径が大きく、LVEFが小さかった(すべてP<0.05)。 T群で、乳癌での報告と同程度のLVEFの低下が示された。また、左室収縮指標が低下傾向を示す症例は、CTRCDを発症する可能性があり注意を要する。
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