研究課題/領域番号 |
17K09785
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
大貫 優子 東海大学, 医学部, 准教授 (20384927)
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研究分担者 |
鈴木 重明 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (50276242)
西野 一三 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 疾病研究第一部, 部長 (00332388)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 炎症性筋疾患 / 免疫介在性壊死性ミオパチー / HLA |
研究成果の概要 |
炎症性筋疾患(筋炎)は、近年病理学的検討や特異的抗体の発見が進み、複数の病型に分類できることが判明してきた。中でも、炎症細胞の浸潤に乏しい免疫介在性壊死性ミオパチー(IMNM)は、筋炎の中で最も多いことが判明している。申請者らは、IMNMを中心に、炎症性筋疾患のHLA遺伝子解析を行った。その結果、IMNMでは、日本人健常者に比し、患者群で有意に多いアレルを認めた。さらに、スタチン内服群、膠原病合併群、特異的抗体陽性群にそれぞれ有意に多いアレルも認めた。また、抗合成酵素症候群、免疫関連副作用筋炎、封入体筋炎の解析も行い、IMNMとの相違を報告した。
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自由記述の分野 |
神経遺伝学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
炎症性筋疾患は、従来筋力低下と筋痛を伴う多発筋炎と、特徴的な皮膚症状を伴う皮膚筋炎の二つに分類されてきた。近年、研究が進んだことにより、上記2病型以外に複数の病型があることが判明した。これらは自己免疫疾患であり、何らかの遺伝学的背景があることは想定されていたが、これまで病理学的検討や自己抗体の解明に比べ、研究が進んでこなかった。今回の成果は、免疫機序に重要な役割を果たすHLA遺伝子のうち、特に日本人患者に特徴的な疾患関連アレルを見出すことができた。これは、筋炎の発症機序を解明する一助となり、診断や治療法の開発における有用なデータとなると確信する。
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