研究課題
基盤研究(C)
骨格筋培養細胞に機能不全を伴う変異型KATPチャネルを発現しその状態と機能を調べたところ形態や成長には影響がないものの膜電位は低下していることが確認できました。この膜電位の低下は筋肉の機能に影響を及ぼす可能性が指摘され、KATPチャネルの阻害剤を用いることで是正することが出来ました。このことから高齢者において確認される筋肉の疾患であるサルコペニア・フレイルはKATPチャネルを治療標的となる可能性が指摘されました。
電気生理学
骨格筋においてKATPチャネルがいかなる生理学的機能を有しているかについては議論がわかれる部分があったが、本研究では膜電位の適正な維持に貢献している可能性が指摘された。また変異型KATPチャネルの発現が膜電位の低下を促したことから、正常な骨格筋機能の維持にはKATPチャネルを通じた改善の可能性が考えられた。KATPチャネルの阻害剤がその膜電位を正常に戻す機能が確認できたことから、筋の疾患であるサルコペニア・フレイルに対してKATPチャネルが治療標的となり得る可能性が指摘された。