本研究では、代謝疾患の際に生ずる様々なストレスに応答するための一つである統合的ストレス応答経路の脂肪脂肪における役割についてマウスを用いて解析を行った。その結果、脂肪細胞での統合的ストレスの活性化は、脂肪細胞自身の代謝には大きく影響しないことが判明した。一方で、脂肪細胞での統合的ストレスの活性化は、摂食抑制因子として知られているGDF15の発現を上昇させて高脂肪食選択的に摂食を抑制することを明らかにした。また、高脂肪食によって誘導される食事性肥満が脂肪細胞の統合的ストレス応答によって改善されることを見出した。
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