骨髄異形成症候群(MDS)は、未だ難治性血液疾患であり、治療法の開発が急務な疾患です、今回、私達は、さまざまな腫瘍に高発現を認めるSALL4に着目し、マスサイトメトリーやナノストリングの手法を用いて解析を行ないました。正常骨髄と比べ、MDS骨髄においては、造血幹細胞を含むさまざな細胞でタンパクレベルでのSALL4の高発現を認めました。また、SALL4の高発現細胞の一部は、予後不良因子であるP53も高発現していました。SALL4陽性細胞は、治療のターゲットとなる可能性が示唆され、今後、SALL4の機能解析をさらに進めるとともにSALL4をターゲットとした治療法の開発を進めたいと考えました。
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