研究課題/領域番号 |
17K09977
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
膠原病・アレルギー内科学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
一瀬 邦弘 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 講師 (60437895)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 全身性エリテマトーデス / ループス腎炎 / ポドサイト / SLAMF6 |
研究成果の概要 |
全身性エリテマトーデス(SLE)に合併するループス腎炎(LN)におけるポドサイトに着目して病態解明を行った。ヒトのLNおよびSLEモデルマウスであるMRL/lprマウスでは自己免疫疾患に関与するとされているsignaling lymphocyte activation molecule (SLAM) familyのSLAMF6の発現が亢進していた。マウスでは腎臓内のCD4陽性T細胞でもSLAMF6発現が亢進しており、セルフリガンドであるSLAMF6を介して、腎臓内でCD4陽性T細胞とポドサイトが直接的な相互作用を引き起こす可能性が示唆された。またポドサイト機能にも影響を及ぼすと考えられた。
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自由記述の分野 |
リウマチ膠原病内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでループス腎炎(LN)の治療ターゲットはT細胞やB細胞を中心とした免疫担当細胞であり、これらを制御することが主目的であった。同時に、LNにおいては、腎臓糸球体を構成する細胞である糸球体上皮細胞(ポドサイト)もその発症に重要な役割を果たしている。これまでのところ、LNにおけるポドサイトの機能変化について明らかになっていない。本研究によりポドサイトにおけるSLAMF6の発現亢進が細胞内シグナル変化を来たし、細胞骨格や細胞寿命に関与していた。今後、LNの治療にT細胞やB細胞だけでなく、免疫学的機序を介するポドサイトをターゲットとした方法でも病態回復に繋がる可能性が示唆される。
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