SLEの病態形成において、type I interferon (IFN)シグナルの重要性は広く認識されているが、その詳細なメカニズムは未解明である。当初、疾患感受性遺伝子であるSTAT4について、type I IFN signalとの関わりから研究を開始したが、ヒト検体による検証の難しさが高い障壁となった。次いで、ヒト末梢血免疫担当サブセットのトランスクリプトーム解析により、メモリーB細胞における酸化的リン酸化の重要性を同定した。全ゲノムシークエンスと組み合わせた解析により、その制御に重要と想定される分子の同定に至った。新規治療戦略に繋がる学術的・社会的意義があると考えている。
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