我々は完全なステロール生合成系を持たないマラリア原虫が、赤内型の時期に宿主の血小板を活性化して放出されたエクソソームを取り込み、これに含まれるスカベンジャー受容体CD36を利用してさらに宿主のリポ蛋白HDLを取り込み、自身の分裂増殖に必要なコレステロールを得ていることを発見した。またCD36ノックアウトマウスはコンジェニックマウスに比較して原虫感染後有意に長生きすること、in vitroでスカベンジャー受容体アンタゴニストBLT-1が原虫の増殖を抑制することを併せて証明し、最近これらの成果を原著論文として発表した。
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