研究課題/領域番号 |
17K10014
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
感染症内科学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
磯尾 直之 帝京大学, 医学部, 講師 (80420214)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | マラリア / エクソソーム / HDL / 血小板 / CD36 / CD41 / エンドサイトーシス |
研究成果の概要 |
我々は完全なステロール生合成系を持たないマラリア原虫が、赤内型の時期に宿主の血小板を活性化して放出されたエクソソームを取り込み、これに含まれるスカベンジャー受容体CD36を利用してさらに宿主のリポ蛋白HDLを取り込み、自身の分裂増殖に必要なコレステロールを得ていることを発見した。またCD36ノックアウトマウスはコンジェニックマウスに比較して原虫感染後有意に長生きすること、in vitroでスカベンジャー受容体アンタゴニストBLT-1が原虫の増殖を抑制することを併せて証明し、最近これらの成果を原著論文として発表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、マラリア原虫が増殖に必要な脂質と脂質受容体を共に宿主に依存しており、その脂質受容体を得るために、宿主血小板を活性化して脂質受容体含有エクソソームを放出させているという、生物学的に極めて興味深い現象を明らかにした。この過程はマラリア原虫のいわばアキレス腱であり、治療薬の有力な標的候補でもある。アルテミシニン耐性熱帯熱マラリア原虫株が出現している現在、新しいクラスの抗マラリア薬開発は喫緊の課題であり、本研究をさらに創薬研究に発展させているところである。
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