研究課題/領域番号 |
17K10112
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
津村 弥来 広島大学, 医系科学研究科(医), 研究員 (80646274)
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研究分担者 |
岡田 賢 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (80457241)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | Stat1ノックインマウス / 慢性皮膚粘膜カンジダ症 / STAT1機能獲得型変異 |
研究成果の概要 |
慢性皮膚粘膜カンジダ症(CMCD)は、皮膚・粘膜を主病変とし、難治性・反復性のカンジダ感染を呈する原発性免疫不全症である。CMCD患者の半数でSTAT1の機能獲得型変異を認め、IFN-γなどの刺激に対しSTAT1の過剰なリン酸化を呈する。本研究では、ヒトと相同性のあるSTAT1-機能獲得型変異を導入したノックインマウスを作製し、本症患者との類似性及び機能解析に有用であるかを検討した。これらのマウスは、Th17細胞におけるIFN-γによるSTAT1のリン酸化亢進、カンジダ排除障害を呈し、CMCD患者と同様にTh17免疫応答障害をきたしており、CMCDの病態解明に有用であることを示した。
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自由記述の分野 |
免疫不全
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではGOF-Stat1R274QマウスでのC. albicans排除障害にTh17分化障害が重要な役割を果たすとともに、今回樹立したGOF-Stat1R274QマウスはTh17免疫応答を中心とした、CMCDの病態解明に有用であることを示した。今後は本症で多彩な感染症を発症する病態を更に解明するために、GOF-Stat1R274Qマウスを用いて、C. albicans以外の病原体としてマイコバクテリアやヘルペスなどの感染実験を行うことが必要であると考えられる。それによって、本症患者のさらなる病態解明が進むとともに、新規の治療法の開発につながることが期待される。
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