研究課題
基盤研究(C)
本研究では、多様な臨床像を示す神経芽腫について最適な治療戦略を構築するため、神経芽腫組織の網羅的ゲノム・エピゲノムデータのメタオミックス解析を行った。臨床試験に登録された高リスク症例のターゲットシークエンス解析と、610例の過去症例から抽出された超高リスク例92例のゲノム解析から、高リスク神経芽腫の特徴が抽出された。得られた情報をもとに、小児がんに特化したがん遺伝子パネルを作製した。また、145例のメチロームデータからは高リスク神経芽腫に相関の高いメチル化ゲノム領域を抽出した。
がんゲノム解析
本研究で得られたデータは、今後国際神経芽腫リスクグループ(INRG)が構築している神経芽腫リスク分類データベース(iINRGdb)と共有し、国内外での関連領域の研究や臨床への還元に活用される予定である。また、小児がんに特化したがん遺伝子パネルは神経芽腫のがんゲノム医療に貢献するものと期待される。