研究期間中に計372例の対象が本研究にエントリーし、幼少時に受けた養育態度と人格特徴の評価とBDNF遺伝子のプロモーター領域のメチル化率の測定を行った。その結果、下記の研究成果が得られた。1.健常日本人98例において神経症傾向が高いとBDNF遺伝子のメチル化率が上昇するが、その他の人格特徴とBDNF遺伝子のメチル化率は関連しないことが示された。2.健常日本人90例において母親からの過保護は社交性に関与し、社交性はBDNF遺伝子のメチル化率と関連することが示された。これらの知見を1篇の論文と関連学会にて公表した。また、1篇の論文は投稿中である。
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