研究課題/領域番号 |
17K10266
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
金原 信久 千葉大学, 社会精神保健教育研究センター, 講師 (70507350)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 統合失調症 / 治療抵抗性 / 抗精神病薬 / モノアミン / ジストニア / 遺伝子 |
研究成果の概要 |
治療抵抗性統合失調症のドパミン過感受性精神病(DSP)と遅発性ジストニアの病態を検証した。前者に対し頭部CT画像を用いた縦断的解析を実施し、進行性の脳萎縮に抗精神病薬用量が関与する可能性を見出した。また再発(リバウンド精神病)時に、初発エピソード患者とは異なり血中HVAの亢進が生じていないことを見出した。遅発性ジストニア患者3名を対象にExome解析の実施でZNF806とSART3遺伝子上に稀な変異を発見したが、さらに16名の患者で追試したところこれらの存在は否定された。
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自由記述の分野 |
精神医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
DSPを対象とした研究では、頭部画像や血液中マーカーでの検証を通じ、確たる知見まで得られてこなかった統合失調症の病態に、DSPの視点を加味することで、より明確な知見を与える可能性が示唆されることとなった。抗精神病薬治療の影響によるDSPは統合失調症患者の長期予後にも強い影響を及ぼす可能性を示すものである。遅発性ジストニア研究では原因遺伝子にまで到達は出来ていないが、本病態において遺伝的背景を有する可能性は依然としてあり、今後研究の継続が必要であると考えられる。
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