統合失調症患者の社会復帰には、認知機能および社会機能的能力を改善する必要がある。本研究は、ニューロモデュレーションのひとつである経頭蓋直流電気刺激(tDCS)の、統合失調症患者の認知機能および社会機能的能力に対する効果を調べる無作為割付け盲検試験(RCT)を構築した(jRCTs 032180064)。また、tDCSによる統合失調症の陽性症状あるいは陰性症状の改善の程度が、1)患者によりばらつくこと、2)近赤外線光トポグラフィー(NIRS) により示されるtDCS施行前の大脳皮質の血流量と相関することを見出た。この所見は、tDCSの効果の程度が客観的な生体指標から予測できること示す。
|