研究課題/領域番号 |
17K10335
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
丹羽 真一 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (30110703)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 臺式簡易客観的精神機能検査 / 物差し落としテスト / 乱数生成テスト / 自律神経機能 / うつ病 / うつ状態 / 分類 / 治療反応 |
研究成果の概要 |
UBOM検査により多様なうつ状態を客観的に分類することが、初診時の薬剤選択に指針を与え治療における試行錯誤を減らせる可能性を検討した。会津医療センターを初診したBDI、SDS得点が十分に高く、ICD-10によりうつ病エピソードと診断できる未治療の患者16人を対象に1年間の経過を観察した。完了した12人は臨床症状・社会機能が中等度以上改善した。12人は初診時のUBOM指標の特徴によりRCT延長型、MRT延長型、健常型の3群に分類できた。この3群の望ましい薬剤選択を後方視的にまとめると、RCT延長型は抗精神病薬主体、MRT延長型は抗うつ薬主体、健常型は抗不安薬主体が望ましいと思われた。
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自由記述の分野 |
臨床精神医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多様なうつ状態の治療で薬剤選択の試行錯誤を減らせれば有意義である。そのためには初診時点で薬剤選択の枠組みが定まることが望まれる。簡便・客観的で、患者の負担が軽い臺のUBOMが初診時点で薬剤選択指針を示せるかを検討した結果、患者はUBOM所見によりRCT延長型、MRT延長型、健常型に大別でき、RCT延長型は抗精神病薬主体、MRT延長型は抗うつ薬主体、健常型は抗不安薬主体の薬剤選択が望ましいという指針が与えられた。今後、結果の確かさが確認されれば、治療における試行錯誤を減らすこと、患者と社会が負う経済的、心理的負担を軽減することに貢献できるので社会的意義が大きい。
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