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2022 年度 研究成果報告書

パーキンソン病の視覚性錯認知出現機序に関する神経心理学と脳科学による検証

研究課題

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研究課題/領域番号 17K10336
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 精神神経科学
研究機関埼玉県立大学

研究代表者

石岡 俊之  埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (50548914)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2023-03-31
キーワードパーキンソン病 / 視知覚 / 主観的輪郭 / 高次物体処理領野 / 錯綜図認知 / 錯認知 / テクスチャー / 形態処理
研究成果の概要

本研究では,パーキンソン病(PD)患者の視覚腹側経路である形態知覚処理の中間段階におけるテクスチャーや主観的輪郭のパターンによる形態処理課題を実施し,下側頭回後方領域の糖代謝低下と相関したパターンによる形態処理の機能低下を示した.また,錯綜図認知の錯反応を説明する要因をベイズ線形回帰分析にて検証した結果,交差したテクスチャーの配列の処理能力の低下のみが適当なモデルとして抽出された.これらの結果は,PD患者の視覚障害には高次視覚皮質機能の低下が関与した視知覚の問題があることを示し,錯綜図の錯認知が生じる要因であることが示唆された.

自由記述の分野

作業療法学,行動神経科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究で開発した視知覚処理課題にてPD患者に高次視覚皮質機能の低下によるテクスチャーや主観的輪郭の形態処理に問題があることを明らかにした.この課題は,PDの視覚皮質の機能低下が及ぼす視知覚機能低下を数値で計測できる指標として臨床応用が期待できる.この神経心理学的知見は,ヒトの主観的輪郭の知覚に高次視覚皮質領域が関与しているという機能的神経画像研究の見解を支持する成果となった.
また,錯綜図認知課題での錯反応が,交差したテクスチャーの配列の処理能力の低下と関連を示したことは,錯綜図の錯認知は,認知症発症と関連が高い錯視と同様の機序で生じている可能性が示唆された.

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公開日: 2024-01-30  

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