研究実績の概要 |
膵癌あるいは胆道癌において肝転移を正確に検出することを目的として画像診断に加えてメタボロミクスを併用することの有効性について検討を行った。最終的には34症例を組み入れることが可能であった。全例、膵癌の症例であり、肝転移ありと診断された症例は8例であった。肝転移無は26例であった。そのうち、5例で肝転移が、3例で肺転移が、4例で腹膜播種が経過観察期間(中央値18か月)で発症した。 メタボロミクスにより、肝転移なし/肝転移ありの予測性があるかをまず調べたところ、定量できた127物質の絶対濃度をクレアチニン濃度で補正して比較し、23物質で有意差(P<0.05, Mann-Whitney検定)を認めた。現在、他の要因に関しては検討中であるが、予後なども含め多方面から解析を行っているところである。
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