研究課題/領域番号 |
17K10417
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
齋藤 和博 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (20287139)
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研究分担者 |
永川 裕一 東京医科大学, 医学部, 准教授 (20349484)
杉本 昌弘 東京医科大学, 医学部, 教授 (30458963)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 画像診断 / メタボロミクス / 膵癌 / 転移性肝腫瘍 |
研究成果の概要 |
最終的には34症例を組み入れることが可能であった。全例、膵癌の症例であり、肝転移ありと診断された症例は8例であった。肝転移が認められなかった症例は26例であった。そのうち、5例で肝転移が、3例で肺転移が、4例で腹膜播種が経過観察期間(中央値18か月)で発症した。 メタボロミクスにより、肝転移なし/肝転移ありの予測性があるかをまず調べたところ、定量できた127物質の絶対濃度をクレアチニン濃度で補正して比較し、23物質で有意差(P<0.05, Mann-Whitney検定)を認めた。現在、他の要因に関しては検討中であるが、予後なども含め多方面から解析を行っているところである。
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自由記述の分野 |
放射線医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
メタボロミクスは唾液、尿などで検査できる非常に侵襲性のない検査である。これまで、膵癌の肝転移の診断には肝細胞特異性MRI造影剤を使用したMRI検査が最も優れている検査であった。しかし、MRI検査のみでは診断に迷うこともあった。また、造影剤を使用できない患者の存在も問題であった。メタボロミクスにより肝転移の存在が予想できる可能性が、本研究により示唆されたことで、速やかな診断が可能となるものと予想される。膵癌の根治治療は手術であることから、手術適応のある患者を迅速に判断する必要があり、その観点から、本研究の成果は意義のあるものと考える。
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