研究課題
基盤研究(C)
VX2腫瘍を大腿筋内に移植した12匹のウサギを用いた。静注(IV)群、動注(IA)群、バルーン閉塞下動注(BOA)群の3群に分け、IA群とBOA群では外腸骨動脈から、IV群では外耳静脈からそれぞれポリアクリル酸修飾過酸化チタンナノ粒子(PAA-TiOx NP)を10ml注入した。注入後は腫瘍及び各臓器を摘出し、誘導結合プラズマ原子発光分光分析法を用いて、VX2腫瘍および非標的臓器(肝)におけるPAA-TiOx NPの蓄積率および濃度を測定した。結果:大腿筋内VX2腫瘍および肝におけるPAA-TiOx NPの蓄積率および濃度の中央値はIV群、IA群、BOA群で統計学的有意差はなかった。
Interventional Radiology
本研究では、ナノ粒子の動注による腫瘍への集積亢進を達成することはできなかった。今後、同様の研究を企画する際に、単純な動注だけでは難しいことが立証できた点では意義があったと考えている。