研究課題/領域番号 |
17K10495
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
前林 俊也 日本大学, 医学部, 准教授 (20409006)
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研究分担者 |
相澤 拓也 日本大学, 医学部, 助手 (20613277)
石橋 直也 日本大学, 医学部, 助教 (40649331)
坂口 雅州 日本大学, 医学部, 助教 (70599349)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 膀胱からの薬剤吸収 |
研究実績の概要 |
夜尿症研究からの膀胱内の尿が消失する現象、すなわち膀胱壁から尿の吸収がありうることからヒントを得た。また臨床においては、前立腺癌の小線源治療時に位置確認のために膀胱内に造影剤を注入し、麻酔下で治療を行っているが、小線源治療中の手術時間が1時間から1時間半程度経過したときに膀胱内のカテーテルをクランプしているはずであるが、膀胱内の造影剤容量は点滴が入っているため、時間経過とともに増量するはずであるが、造影剤容量の減量を度々経験したところから疑問が生じた。上記の2点の現象から、生理学的に否定されている睡眠中の膀胱からの尿が吸収されるという膀胱尿消失現象の証明と、実際の臨床での手術中に薬剤である造影剤が膀胱壁から吸収されることの証明である。 実験内容としては、ラットに対して、ペントバルビタール(50mg/kg 体重)を腹腔内へ投与し、膀胱内留置カテーテルを挿入し、生理食塩水を膀胱内に注入し膀胱内圧を一定に保つために還流し、膀胱内圧を一定に保った状態で膀胱内に生理食塩水を注入し膀胱容量測定を行い、解析をすすめている。同様に造影剤を膀胱内に注入し膀胱内圧を一定に保つために還流し、膀胱内圧を一定に保った状態で膀胱内に造影剤を注入し膀胱容量測定を行い、解析をすすめている。 また、前立腺癌の小線源治療中の膀胱内留置カテーテル内に造影剤を注入しクランプして治療を行い経験的に膀胱内の造影剤が減少した現象をを実測として証明するために、膀胱容量測定と小線源治療前後でCT撮影を行い膀胱壁および膀胱周囲の動脈や静脈のCT値の計測と超音波を用い膀胱容量の測定を行い、現在解析をすすめている。 最終的には膀胱壁から薬剤の吸収を証明することで、薬剤の新たな投与方法の開発につながると考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ラットに対して、ペントバルビタール(50mg/kg 体重)を腹腔内へ投与し、膀胱内留置カテーテルを挿入し、生理食塩水を膀胱内に注入し膀胱内圧を一定に保つために還流し、膀胱内圧を一定に保った状態で膀胱内に生理食塩水を注入し膀胱容量測定を行ってた。ラットの膀胱は小さくの膀胱の内圧を一定に保つ還流は困難ではあったが膀胱内留置カテーテルから少量ずつ生理食塩水を注入することで内圧を一定に保つことは可能となった。さらに造影剤を注入し膀胱容量測定を行っているが、ラットの膀胱は小さくの膀胱の内圧を一定に保つことが困難であることと、造影剤の濃度が高濃度の場合に細いカテーテルが閉塞してしまうため、現在閉塞しない濃度調整をおこなっている点で、膀胱容量測定など計測が遅れている状態である。 もう一つの実際の臨床で行っている前立腺癌の小線源治療中の膀胱内留置カテーテル内に造影剤を注入してカテーテルをクランプし、経時的な血液内の造影剤の濃度測定とCTを行いデータの取得は予定通りすすんでおり、今後解析していく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
ラットに対して、膀胱内留置カテーテルを挿入し、ラットの膀胱の内圧を一定に保つように濃度調整を行った造影剤を注入し、膀胱容量測定を引き続きおこなっていく。さらに注入した薬剤(造影剤)の濃度と吸収された血中の濃度を測定し今後の新規薬剤の膀胱内への注入濃度の至適濃度を決定していく予定である。 もう一つの実際の臨床で行っている前立腺癌の小線源治療中の膀胱内留置カテーテル内に造影剤を注入してカテーテルをクランプし、経時的な血液内の造影剤の濃度測定とCTを行いデータの取得しており、解析を進めていく予定である。 我々は以前からPIポリアミドの作成も行っているが、麻酔をかけたラットの膀胱内に膀胱内留置カテーテルから薬剤を注入し、膀胱内に造影剤を注入し濃度測定を行ったものと同様な方法で薬剤の濃度測定を予定している。 最終的には、膀胱癌ラットモデルを作成し、膀胱内薬剤注入療法の効果を検討していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由は、想定より薬剤が安価に購入できたため生じたものと考える。 今後の使用計画は、引き続きラットの膀胱内への造影剤注入と今後新規薬剤の膀胱内注入療法を継続するための実験用動物の購入、飼育費、生化学関連試薬費などに使用していく予定である。
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