肝内胆管癌の臨床検体について解析を行ったところ、意外なことに癌組織における線維化が高度であるほど予後が良好である傾向が認められた。一方、背景の非癌部については、線維化が高度であるほど予後が不良であった。線維芽細胞の浸潤と線維化に相関があり、さらに免疫細胞の中で制御性T細胞の浸潤が多いほど予後が不良であることが見いだされた。また、線維化について、構成成分であるコラーゲンについてそのサブタイプの解析を行った。癌部は非癌部と比較してtypeⅢの割合が高く非癌部のtypeⅢと癌部への制御性T細胞の浸潤に相関見られたことから,筋線維芽細胞が免疫細胞の応答性に影響し、予後に寄与する可能性が示唆された。
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