近年心筋梗塞後の心不全患者は増加傾向で、心破裂による死亡率も極めて高いことから、心破裂・心不全の根本的な病因究明と新たな治療の確立が急務である。本研究の特色は、心筋梗塞発症後の心筋修復のメカニズムを掘り下げ、心破裂を予防するために十分な組織修復を誘導し、かつ心機能確保のための梗塞後の線維芽細胞を保護するための主要調節因子を特定することである。梗塞時のダメージを抑制することによるメリットが本研究で明らかになれば、長期的予後に対する新たな戦略に繋がる可能性がある。従って、本研究によって得られる研究成果は、心破裂予防・心不全予後の向上に重要な意義を有している。
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