肺癌抗体治療のターゲット分子におけるスプライス異常と効果の分子生物学的相関研究

2019 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 17K10796
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 呼吸器外科学
• 研究機関: 鹿児島大学
• 研究代表者: 佐藤 雅美 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (30250830)
• 研究分担者: 横枕 直哉 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (00418857) ; 狩集 弘太 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (20648050) ; 大塚 綱志 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (40464466) ; 青木 雅也 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (50624996) ; 中村 好宏 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (60381159) ; 永田 俊行 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (70611763) ; 武田 亜矢 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (80794700)
• 研究期間 (年度): 2017-04-01 – 2020-03-31
• キーワード: 免疫学 / スプライスバリアント / PD-1/PD-L1 / 抗体療法 / Nivolumab / 外科臨床

研究成果の概要

本研究は、肺癌抗体治療のターゲット分子におけるスプライス異常と治療効果との分子生物学的相関についての検討であり、肺癌の実臨床で使用開始となった抗PD-1抗体の治療効果とPD-1、PDL-1におけるスプライスバリアントとの関連を検討した。
4種類のPD-1スプライスバリアントと、7種類のPD-L1スプライスバリアントを判別するためのプライマーセットを設計し、非小細胞肺癌に対して抗体療法を行った29症例の、治療前、治療後の血液検体を用いて解析した。29症例の治療効果は、CR1例、PR6例、SD10例、PD12例であり、抗体療法有効症例に特徴的なvariantの存在は認められなかった。

自由記述の分野

呼吸器外科

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は、進行非小細胞肺癌患者に対する高額な治療薬剤である抗PD-1抗体オプジーボの、効果的・効率的な治療効果予測因子を探索することが目的であった。本研究により、抗体療法の治療効果に、PD-1/PD-L1の選択的スプライシングが関与していないことが確認され、抗体療法の治療効果予測因子の探索において、今後の研究分野を限定することができたことは、学術的、社会的意義があった。