研究成果の概要 |
脊髄グリオーマ・上衣腫の臨床像を明らかにし、予後に関連する分子マーカーを探索する目的で、獨協医科大学・都立神経病院・大阪市立大学・東京大学にて治療された脊髄グリオーマ30症例・上衣腫58症例を対象に、遺伝子解析を行った。Diffuse midline glioma, H3K27M-mutantは9例(30%)で、全例悪性、臨床像は多彩であった。IDH1-R132S変異を1例に認めた。WHOグレードは全生存期間の予後因子だが、H3K27M変異は有意でなかった。上衣腫のDNAメチル化解析では、グレード2は階層化クラスタリングにて比較的均質であったが、HOX遺伝子群により発生部位を明確に区別できた。
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