PETによる焦点診断では、複数のトレーサーを用いることで高い精度で診断が可能となったが、いずれも統計解析を要した。TSPOは基礎研究では明瞭に描出が可能であり、焦点獲得過程とともに結合の上昇と維持が確認された。グルタミン酸受容体type5、トリプトファン代謝などをターゲットとし、それぞれモデル動物において有意な結合の上昇を認めた。特にELマウスにおいては、トリプトファン代謝による全脳への取り込みが著明に上昇しており、臨床応用に向けては最も有用なPETトレーサーと考えられている。この代謝はてんかん重責モデルでは変化を見せず、本質的なてんかん原性を示している可能性が高い。
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