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2018 年度 実施状況報告書

fMRI自己共振信号に基づいた難治てんかん手術前後の脳機能ネットワークの解析

研究課題

研究課題/領域番号 17K10912
研究機関近畿大学

研究代表者

加藤 天美  近畿大学, 医学部, 教授 (00233776)

研究分担者 吉田 久  近畿大学, 生物理工学部, 教授 (50278735)
露口 尚弘  近畿大学, 医学部, 准教授 (50295705)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードfMRI / 高ガンマ活動 / 脳波 / ネットワーク / ファイバートラッキング
研究実績の概要

難治てんかんに対する離断外科治療は強力な効果があるが、無効あるいは発作再発が少なからず存在し(20%~50%)、その機序は明らかでない。本研究ではfMRIの局所BOLD信号の揺らぎを計測し、自己共振に基づいた難治てんかん離断手術前後の広域脳機能ネットワークの解析を行う。また、術後のデータを得た上で、てんかんに特徴的な異常ネットワークの同定と高次脳機能に対する影響を評価し、難治てんかん外科治療の安全性・確実性の向上を図ることを目的とする。
現在までfMRI施行における新しいハードシステム構築とtaskの内容の検討を行い、さらに通院中のてんかん患者にたいし、resting state fMRIを施行した。平成30年度は新たに高ガンマ波帯の活動を検出できる高機能アンプを導入し、覚醒下手術のもとで皮質電極上リアルタイムに高ガンマ波帯の活性部位を同定するプロトコールを加えた.これにより脳腫瘍の症例で、fMRIでの高信号部位と高ガンマ波活性部位は重なることが示された.しかし、前者の方が広い領域での活動を示す傾向にあり今後の追試が必要である.
覚醒下リアルタイム高ガンマ活動の検出は、脳表の電気刺激マッピングとはことなり痙攣を誘発することは優れた検査法である。しかし課題の実行に伴う慣れが生じるため最適な測定時間の検討が必要である。こういう点ではfMRIと類似した方法と考えられるため比較することでFMRIの信頼性を高めることになる。
脳梁離断症例以外にてんかん外科適応症例や脳腫瘍症例も含め覚醒下手術の導入し、特に言語野マッピングをfMRIと高ガンマ活動を比較検討することで信頼性の高い機能局在のデータを検出しDTIと術中白質刺激の裏付けのもとでネットワークの構築が可能なように研究のプロトコールを組み込むように検討している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

脳梁離断が必要な症例が確保できないため十分なデータを得られていないのが遅れの大きな要因である.その理由のひとつは脳梁離断が必要な症例は小児患者が中心であるためであり、研究的データがとりにくいのが現状である..
ネットワークの研究において少例でも研究の新しさを失わないため、あらたに測定するパラメーターを導入した.それはリアルタイムに高ガンマ活動を検出することであり、まずは一般的なてんかん外科適用例や脳腫瘍例に測定を行い、fMRIと比較することを検討している.

今後の研究の推進方策

症例数が少ないため一例ごとの検査を綿密に行う必要がある。
fMRIによる機能マッピング、resting state fMRI, DTI, 覚醒下皮質電極による高ガンマ活動の結果を集約させ、これらのデータをネットワーク形成に関連付ける.

次年度使用額が生じた理由

症例数の減少に伴う未使用の商務品に対する費用の残り分
次年度の症例に充填する

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 覚醒下脳機能マッピング - 評価法の検討2018

    • 著者名/発表者名
      露口尚弘 中野直樹 宮内正晴 奥田武司 鎌田恭輔 加藤天美
    • 学会等名
      日本脳神経外科学会第77回学術総会
  • [学会発表] てんかん外科における覚醒下機能マッピングの検討2018

    • 著者名/発表者名
      露口尚弘 中野直樹 宮内正晴 宇田武弘 加藤天美
    • 学会等名
      第52回日本てんかん学会学術集会

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公開日: 2019-12-27  

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