| 研究課題/領域番号 |
17K11172
|
|---|
| 研究種目 |
基盤研究(C)
|
| 配分区分 | 基金 |
|---|
| 応募区分 | 一般 |
|---|
| 研究分野 |
泌尿器科学
|
|---|
| 研究機関 | 東北大学 |
|---|
研究代表者 |
川守田 直樹 東北大学, 大学病院, 助教 (00617524)
|
|---|
| 研究分担者 |
山下 慎一 東北大学, 大学病院, 講師 (10622425)
海法 康裕 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (30447130)
荒井 陽一 東北大学, 医学系研究科, 名誉教授 (50193058)
佐藤 琢磨 東北大学, 医学系研究科, 助教 (80804856)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
| キーワード | 慢性骨盤痛症候群 / 骨盤内蔵神経クロストーク / 子宮内膜症 / 膀胱痛 |
|---|
| 研究成果の概要 |
慢性骨盤痛症候群は膀胱に炎症所見がないが、痛みを呈する難治性疾患である。この病態解明のため、骨盤の臓器に炎症が他の骨盤臓器に関連症状を引き起こす「骨盤内臓器神経クロストーク」に着目し、子宮内膜症モデルラット（Endoラット）を用い病態の解明と治療ターゲットの探索を行った。Endoラットは膀胱と脊髄後根神経節（DRG)侵害化学物質受容体の１つであるTRPA1が有意に上昇し、膀胱過活動を示した。さらに、薬物で閉経させることにより、膀胱過可動が減弱し、TRPA１の発現が低下していることを確認した。このことは、子宮内膜症患者の排尿症状が神経クロストークによって引き起こされる病態の一因と考えられた。
|
| 自由記述の分野 |
泌尿器科学
|
| 研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性骨盤痛症候群は膀胱内に炎症や器質的病変が無いにもかかわらす、膀胱痛などの症状を呈する難病である。その病態を解明するために、骨盤内のある臓器に炎症があると、他の骨盤臓器に影響を与える「骨盤内蔵神経クロストーク」に着目した。また、疫学研究から、子宮内膜症患者の多くが、膀胱痛を呈する難病である間質性膀胱炎と診断されることから、動物病態モデルの子宮内膜症モデルを用いた。
本研究で、子宮内膜症ラットは、膀胱と脊髄において障害化学物質受容体の一部が過剰に発現され、膀胱知覚過敏・過活動を呈していること、薬物で子宮内膜症を加療すると、この受容体の過剰発現が改善され、膀胱障害も改善することを見出した。
|
