研究課題/領域番号 |
17K11174
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
|
研究機関 | 獨協医科大学 (2019) 東京大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
相澤 直樹 獨協医科大学, 医学部, 助教 (80595257)
|
研究分担者 |
井川 靖彦 東京大学, 医学部附属病院, 登録診療員 (40159588)
本間 之夫 東京大学, 医学部附属病院, 登録診療員 (40165626)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 前立腺肥大症 / 慢性非細菌性前立腺炎 / ラット / 膀胱知覚 / 膀胱微小収縮 / 炎症 |
研究成果の概要 |
前立腺疾患の知覚路の病態機序解明を目指し、動物モデルを用いて検討した。 下部尿路閉塞の場合、増強した膀胱微小収縮に同期して、膀胱知覚神経の活動性が間歇的に増大することを見出し、尿意切迫感の発生機序解明の糸口になるものと考えられた。 一方、慢性非細菌性前立腺炎については、前立腺には浮腫、炎症、虚血を認め、下腹部の痛みの感受性が増大していたにも関わらず、膀胱機能においては知覚機能を含め、顕著な変化は認められなかった。
|
自由記述の分野 |
排尿薬理学・生理学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
前立腺肥大症と慢性前立腺炎は類似した症状を呈する一方で、各々尿意切迫感と慢性骨盤痛という異なる症状を伴う。これらの症状の発生には膀胱や周辺臓器の知覚異常が関与しており、その関与の様式が異なることが示唆されるが、実臨床においては、どちらか一方の疾患のみで診断・治療され、混同している場合がある。 我々の検討の結果、前立腺肥大症では、膀胱微小収縮に起因する知覚異常亢進が認められた。他方、慢性非細菌性前立腺炎では、前立腺由来の病態が、膀胱知覚機能に影響を及ぼさない可能性が示唆された。 漠然と認識していた前立腺疾患患者の下部尿路症状に対する理解を深め、異なる治療体系を構築することが可能になると考えられた。
|