早産などは炎症が原因のひとつとして考えられており、胎児は炎症曝露による影響をうける。本研究では、胎内炎症曝露により出生後自閉症スペクトラム様所見を呈し、脳組織において扁桃体などにミクログリア活性化を主体とした変化が生じることが示された。さらにその分子学的機序についても一部を解明した。また、早産児に対する出生後の精神神経疾患発症予防として、出生前の分子状水素投与により、発症を予防する可能性を示唆する結果を得た。今後、他の炎症性疾患合併妊娠においても同様の効果が得られる可能性があり、さらなる検討が必要である。
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