Mineral trioxide aggregate(MTA)は代表的な歯内療法セメントであるが,操作性の改善の必要性なども指摘されている。近年,粉の粒子中にtricalcium phosphateとtetracalcium phosphateが均一に分散して均一二相性の特徴を持ち,液は酸性リン酸カルシウム溶液から構成される,新規calcium phosphate cement(CPC)が開発された。本研究において,本材の歯内療法への有用性を解析した。 本材の効果時間は約7分とMTAより短く,辺縁封鎖性,生体親和性,歯髄組織内の反応はMTAと近似しており,その有用性が確認された。
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