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2019 年度 研究成果報告書

アルツハイマー病モデルラットにおける口腔領域の痛覚異常の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 17K11905
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 外科系歯学
研究機関大阪大学

研究代表者

丹羽 均  大阪大学, 歯学研究科, 教授 (30218250)

研究分担者 前川 博治  大阪大学, 歯学研究科, 助教 (10711012)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードAlzheimer's disease / pain sensation / trigeminal nerve / rat / pain related behavior
研究成果の概要

アルツハイマー病(AD)が痛覚に対してどのような影響を及ぼすかを評価するため、海馬損傷によるADモデルラットを作製し、検討を行った。
ADモデルラットでは、化学的刺激に対する反応性(疼痛関連行動)が減少し、痛覚鈍麻の可能性が示唆された。一方、機械刺激や温熱刺激に対する反応性には影響がなかった。また、ADモデルラットでは、末梢の感覚神経の活動性に影響はなかったが、中枢の一次中継核である三叉神経脊髄路核尾側亜核の化学刺激に対する反応性の低下が認められた。これらの結果から、ADモデルラットでは、中枢における痛覚伝導路に何らかの変化が生じ、反応性の低下(痛覚鈍麻)が引き起こされたと考えられた。

自由記述の分野

歯科麻酔学

研究成果の学術的意義や社会的意義

これまで認知症患者の痛覚に関する研究はあまり行われていない。痛みは主観的な感覚であり、痛みを適切に表現できない認知症患者ではその評価が困難である。歯科臨床において、認知症患者は、わずかな痛みにも我慢できない場合や、歯科治療や口腔ケアそのものを拒絶する場合が多い。今回の研究結果から、認知症患者は痛みに対する反応が減弱している可能性が示された。したがって、認知症患者の歯科的介入への拒否行動は、認知症の中核症状やBPSDに起因するものと推測される。このことは認知症患者の口腔管理を行う上で有益な情報となると考えられる。

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公開日: 2021-02-19  

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