研究課題/領域番号 |
17K12054
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会系歯学
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
溝口 尚子 明海大学, 歯学部, 講師 (00548919)
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研究分担者 |
小林 真之 日本大学, 歯学部, 教授 (00300830)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 風味 / 脳神経科学 / 光学計測 |
研究成果の概要 |
すでに超高齢社会である我が国において摂食機能障害は身近な疾患となっている。「食」は生命維持に直結するだけでなく,「おいしさ」すなわち「風味」を感じることでQOLの維持向上や食べることへの意欲維持につなげることができると考えられるが,風味認識に関する神経機構については未だ不明な点が多い。そこで本研究では,風味(味・ニオイ・食感)の中でもとくに味およびニオイ呈示時の大脳皮質における応答性について光学計測を用いて調べた。膜電位変化とフラビン蛋白蛍光変化を計測し検討した結果,味嗅覚の統合の一部は島皮質の前方部でも行われており,該当する領域における脳細胞内の活動性も刺激に応じて変化することが示唆された。
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自由記述の分野 |
医歯薬学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超高齢社会である我が国の人口動態統計では,死亡原因について肺炎と誤嚥性肺炎を分けて集計するようになっている。高齢者の肺炎による死亡の内訳として誤嚥性肺炎が占める割合が高いためであるが, その背景には主なリスク因子として摂食嚥下障害が存在すると考えられている。誤嚥性肺炎および摂食嚥下障害について理解を深めるとともに,予防法や医療介護を含めた対応方法の充実が期待される。本研究成果で得られた風味認識に関わる知見は,それらに関わる科学的根拠の一つとして応用できると考えられる。
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