研究課題/領域番号 |
17K12566
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
松枝 睦美 岡山大学, 教育学研究科, 教授 (30347653)
|
研究分担者 |
三村 由香里 岡山大学, 教育学研究科, 教授 (10304289)
上村 弘子 岡山大学, 教育学研究科, 教授 (40555348)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 図上シミュレーショントレーニング / 学校救急処置 |
研究実績の概要 |
本年度,プログラム修正と新たなシナリオを作成し養護教諭養成課程「教職実践演習」と現職養護教諭の研修ならびに,専門職学位課程教職大学院で図上シミュレーショントレーニングによる演習を実施した。今年度は,状況付加について参加者の気づきにより状況や結果のバリエーションを増やしたこと,ルーブリック評価により自己評価と他者評価を実施した。その結果,養護教諭養成課程の演習では教職員との連携,教職大学院では傷病者の観察と判断の場面の展開が困難であった。演習前の準備となる講義と組み合わせることも必要であった。災害医療・救急医療における“連携”を取り扱う線形シミュレーション方法は,学校管理下における危機管理を目的とした研修においても,有効な方法であった。参加者が導入で目標と課題を理解し,デブリーフィングを行うプロセスは内省がすすむため,危機管理意識の向上にも役立つ。ただし,危機管理体制が実働可能なものとなるためには,今年度の結果から得た課題の解決のために,①状況から切り離した技術獲得のための研修(技術の提供),②自校に即した危機管理体制の検討(グループワーク,ワークショップ),③危機管理体制の展開(図上シミュレーション),④模擬環境下において組織の一員として役割を担い実践する(実践型シミュレーション)のステップが求められる。以上の結果をふまえ,①~④の段階をふまえたテキストならびにルーブリック評価票を作成・提案した。
|