本研究では、市場に普及している無線LAN(WiFi)機器が密集する環境を想定し、機器同士の通信が衝突する場合の通信性能を実験により評価した。その結果、WiFi通信競合時の各機器の通信性能は、競合する通信機器毎の設定と通信方法により変化することが確認できた。つまり、WiFi機器が密集する環境ではユーザ全体に公平な通信環境を提供することが困難であると明らかになったことから、この問題を解決することは学術的・社会的意義があるといえる。そこで本研究では、この問題を解決するための一つの方法として、無線チャネルを公平に活用するためのデータ転送制御手法を提案し、その有効性を検証した。
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