研究課題
若手研究(B)
本研究では、三次元形状が取得可能な距離画像センサにより乳牛を撮影し、蹄の疾病である蹄病の検出を行う技術を中心とした技術開発を行った。研究期間全体を通じて最大1200頭規模の大規模牛舎等で、個体番号・健康状態スコア・三次元歩行映像を含むデータを収集した。また、歩行時の特徴量を用いた個体識別および蹄病を早期に発見するための検出手法を構築した。具体的には、蹄の状態を5段階で表すロコモーションスコアについて、スコア2(軽度の蹄病)の段階で発見するアルゴリズムを開発した。
コンピュータビジョン
本研究で取得したデータセットにはそれぞれ個体番号・健康状態スコア・三次元歩行映像列が付与されており、国内のみならず世界的に見ても非常に貴重なデータセットである。また、乳牛の三大疾病の一つといわれる蹄病の早期検出の自動化は、酪農現場で強く待ち望まれた技術であり、コンピュータビジョン技術の重要な応用となる。本研究で開発された手法を含む自動化システムをほぼ構築完了しており、実際に研究農場での試験運用を開始する予定である。