研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2017年6 月に首都カトマンズで実施した調査のデータを用いた分析から, 胎児期において大気質が改善した期間をより長く過ごした子どもほど出生体重が増加することが示された。ネパール政府の推計によれば, カトマンズの人口は, 年間約4.3%増加しており,自動車登録台数も年間約12%の割合で増加傾向にある。また, ある研究によれば, カトマンズにおけるPM10 の発生源は38%が自動車の排気ガス, 25%が浮遊粉塵, 11%がレンガの焼き釜由来であるとされており, カトマンズの大気汚染は今後ますます深刻化することが予想される。健康改善に向けた, 政府による早急かつ包括的な対応が望まれる。
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