本研究では、マンネンタケ(Ganoderma lucidum)子実体に含まれるプロテアーゼ及びグルカナーゼに着目し、これら酵素遺伝子を複数菌株間で比較解析した。その結果、これらの酵素遺伝子配列は菌株間で高く保存されていた。次いで複数の菌株を用いて、菌糸体から収穫後1週間目までの子実体を生育ステージ別にサンプリングし、発現解析を行った。その結果、グルタミン酸プロテアーゼでは、全ての菌株で培養菌糸体と子実体原基において発現量は多く、一方、β-1,3-グルカナーゼでは、複数の菌株で、菌糸体や子実体原基での発現量は少なく、収穫後の子実体において発現量は多くなることが明らかとなった。
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