非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、脂肪の蓄積を起因とした慢性的な炎症を呈する疾患であり、肝硬変の発症母地ともなるNASHへの増悪機序の解明は急務である。これまで慢性炎症疾患に伴って特定のセラミド分子種が増加することを見出していることから、この分子種の違いがNAFLDの病態増悪に寄与すると考えられた。Sprague Dawleyラットに高脂肪・コレステロール食を自由摂食させ、作成したNAFLDモデルラットの肝臓におけるセラミド量は、総量に有意な増加は認められなかったが、HFCC食投与 群はコントロール群に比してC18:0およびC24:1セラミドの分子種が優位に増加することが示唆された。
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