研究課題/領域番号 |
17K12990
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会システム工学・安全システム
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
前田 佳孝 自治医科大学, 医学部, 助教 (40754776)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | トラブルシュート / 認知的タスク分析 / 医療機器 / アラームマネジメント / インターフェースデザイン / 臨床工学技士 / 血液透析 |
研究成果の概要 |
血液透析装置の故障時には、臨床工学技士による原因の特定が求められるが、それを支援するインターフェース設計は十分になく、原因特定の成否に大きな個人差が生じている。本研究では、原因特定における技士の認知的なタスク分析を行い、技士の原因特定行動を表すモデルを作成した上で、それに対応した装置インターフェースについて検討した。 本研究全体を通じ、装置モニタに表示される装置内部の配管概略図と、警報そのものの名称について、技士に装置のイレギュラーな状態を複数想起させないものとすること、複雑な内部構造を持つ装置の状態をイメージできる十分な情報を持つ名称と、リアルな配管概略図にすることが有用と考えられた。
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自由記述の分野 |
人間工学/ヒューマンインターフェース/ 認知行動モデル
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果はユーザの効率的・効果的な不具合原因特定を支援する警報について、避けるべき表現や配慮事項を整理している。これを基にメーカがユーザビリティテストを通して警報設計することが望まれる。関連研究の多くは、原因特定を自動化し、原因を直接的にユーザに明示することを前提にしているが、本研究は内部構造が複雑で、自動化が難しい医療機器を対象としている。そのため、本検討プロセスは他の医療機器の警報設計にも展開が期待される。透析装置は31万人を超える患者に対する年4800万件以上の施術で必ず用いられるため、本研究により技士が迅速かつ適切に原因特定できることは、医療安全や施術の質向上に多大な影響を与えうる。
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