損傷した関節軟骨の修復に物理的刺激が及ぼす影響を明らかにすることを目的として、膝関節欠損処置(OCD)モデルのラットを対象に運動介入研究を行った。OCDラットを荷重群、免荷群、運動群の3群に分けて4週間介入し、その後、各群のラットは通常ケージにて飼育した。12週後、荷重群の軟骨修復スコアは運動群に比べ有意に改善した。16週経過後では各群に有意な差はなかったが、荷重群と運動群でより修復の悪いサンプルが見られた。このことから、ラットの膝関節欠損が修復される過程において、初期の過剰な物理的負荷が中期的には修復を妨げうる一方で、初期に免荷した方が長期的には修復不良となりにくいことが示唆された。
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