医療機器の送脱血に用いるコネクタとチューブの接続部といった段差部には血栓が形成され易く、形成された血栓が飛散することで脳梗塞関連の合併症を引き起こす可能性がある。この課題を解決するため、本研究では異なる形状のコネクタ端部とチューブとの接続部における血栓の形成過程を可視化し、血液の流れから血栓の形成、成長、飛散を抑制するコネクタの設計指針を明確化した。その結果、コネクタとチューブ接続部位で流れが停滞する部位を起点に血栓が形成され、流れの再付着点が血栓の成長を抑制することがわかり、流れの再付着点は血栓の成長を抑制可能なコネクタの開発に重要な因子であるという設計指針を得ることができた。
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