研究課題/領域番号 |
17K13062
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
リハビリテーション科学・福祉工学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
相良 亜木子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10767916)
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研究協力者 |
三上 靖夫
大橋 鈴世
白石 裕一
伊藤 慎英
沢田 光思郎
山端 志保
福嶋 秀記
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | サルコペニア / 慢性心不全 / リハビリテーション治療 / 栄養療法 / 運動療法 |
研究成果の概要 |
近年,慢性心不全患者に対するリハビリテーション治療において,骨格筋量減少,すなわちサルコペニアが注目されている.本研究では高齢慢性心不全患者のサルコペニアの調査を行った.特に女性でサルコペニアが多く,心不全ではあるが,心収縮能は保たれていた.やせていなくても,体脂肪率が高く,骨格筋量が低下していた.また筋質にも低下を認めた. 特に心不全および大動脈弁膜症に対する治療後のサルコペニア患者に,栄養指導と,ADLと有酸素運動を中心とした運動指導を行い,6か月後に評価を行ったところ,心不全は改善し,体重は増加するが,骨格筋量の増加はなかった.生活期での運動療法の内容に再考が必要である.
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自由記述の分野 |
リハビリテーション医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
サルコペニアの要因には,一次性としての加齢,二次性として, 悪液質を及ぼすさまざまな疾患,栄養障害,活動低下がある.高齢心不全患者のサルコペニア有病率は極めて高く,多くが要介護状態であると示唆される.本研究では,高齢心不全患者において集学的治療により心不全症状が改善し,さらに栄養状態はよく,体重は増加傾向で,一見健康状態にみえたが,サルコペニアの改善は認めなかった.活動の不足によると考えられ,運動療法の重要性がより明確となった.一般的な歩行など有酸素運動の指導のみではサルコペニアの改善には不十分であることがわかり.心不全患者が骨格筋量を増やし,要介護を脱するための運動療法の再考が望まれる.
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